NI-DAQmxで、ハードウェアトリガによるアナログ、デジタル、カウンタのタスクを定義できます。 さらに、Xシリーズマルチファンクションデータ収集デバイス (DAQ) は、再トリガ可能なタスクをネイティブでサポートしています。再トリガ可能なタスクは、デジタルトリガ信号が受信されるたびに有限サンプル数を集録または生成します。図1にその例を示します。トリガ信号の各エッジに、4パルスのサンプルクロックがあります (デバイスは4つのサンプルを取得または生成)。このドキュメントでは、XシリーズDAQデバイスで再トリガ可能なタスクを構成する方法と、オンボードカウンタを使用する旧世代DAQデバイスで同様の機能を実現する方法を解説します。
図1. 再トリガ可能なサンプルクロック。
再トリガ可能なタスクをネイティブでサポートしているのはNI XシリーズマルチファンクションDAQデバイス (63xx) だけです。ただし、Mシリーズ (62xx) など、ほとんどのNIマルチファンクションDAQデバイスを使って同様の機能を実装することができます。 お使いのデバイスがこの機能をサポートしているかどうかを知るには、『Retriggerable Data Acquisition with NI DAQ Devices』の詳細情報を参照してください。
NI-DAQmx APIは、LabVIEWのほか、LabWindows/CVI、.NET、C++などのテキストベースの開発環境でも利用可能です。 NI-DAQ Readmeを参照し、お手元のNI-DAQmxのバージョンが対象となるデバイスをサポートしていることを確認してください。
XシリーズDAQデバイスで再トリガ可能なタスクを作成するには、図2に示す開始:オプション:再トリガ有効化プロパティを使用してください。このプロパティでは、有限タスクが、その完了後にリセットし、次のハードウェア開始トリガを待機するかどうかを指定します。このプロパティをTRUEに設定すると、タスクが停止されるまで、デバイスは各開始トリガで有限集録または生成を実行します。デバイスは、信号を集録または生成している間、トリガを無視します。
図2. XシリーズDAQデバイスでの再トリガ可能なタスクの作成。
旧世代DAQデバイスで再トリガ可能な機能を実現するには、ハードウェア開始トリガを使って2つのオンボードカウンタで有限デジタルパルスを生成する必要があります。これらのパルスは、アナログ入力タスクのクロックソースとして内部で使用されます。図3に、このアプリケーションアーキテクチャを示します。
図3. オンボードカウンタを使った再トリガ可能なアナログ集録。
NI-DAQmx 9.5以前のバージョンでは、LabVIEWのサンプルとして、XシリーズDAQデバイスで再トリガ可能なアナログ入力/出力タスクを利用するデモが付属しています。旧世代DAQデバイスでは、Multi-Function-Ctr Retrigg Pulse Train Generation for AI Sample Clock.viというサンプルVIによって、カウンタを使った再トリガ可能な機能をデモとして実行できます。このサンプルは、LabVIEWサンプルファインダ (ヘルプ→サンプルを検索→ハードウェア入力と出力→DAQmx→同期→マルチファンクション) にあります。
NI-DAQmx 9.5.5以降のバージョンには、LabVIEW 2012用の再トリガ可能な機能のサンプルは含まれていません。 旧バージョン用のサンプルは、次の関連情報セクションから利用できます。