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ソースメジャーユニット (SMU) は、同じチャンネルで電流と電圧の双方について、供給と計測が同時に行える高精度計測器です。こうした機能を備えていることにより、SMUは高精度DC電力の供給から、個々のコンポーネントやICなどの半導体コンポーネントの特性評価まで、幅広い範囲の用途に最適です。
一部のSMUは、リークテスト、高電力IVスイープ、高速過渡応答でのモバイル機器への給電など、特定の用途や要件に最適化されています。これらの計測器が特定の機能を果たす一方で、様々な刺激や機能を必要とするデバイスを十分に特性評価するには、複数のSMUが必要になる場合があります。あるいは、システムSMUで、高電力、高精度、および高速ソースメジャー機能を1つの計測器上に組み合わせます。こうすることによって汎用性が得られ、様々な機能をこなし、同じピン上で様々なデバイスをテストできるようになります。これにより、接続が簡単になるだけでなく、計測器の数、テストシステムの設置面積、および総コストが減少します。
NIシステムSMUは、従来の箱型SMUのパワーと精度をNIテクノロジと組み合わせて、高速化、柔軟性、および省スペース化を実現します。こうした計測器は、この様に組み合わせることで、従来のSMU以上に性能を発揮し、以下のような多目的計測器として使用することができます:
この機能性を1つの計測器に組み込んでいるため、以下のような機能を必要とする、様々なデバイスのテストに適しています。
モジュール性と省スペース性により、少数のSMUチャンネルをミックスドシグナル自動テスト機器に組み込んだり、1台の4U PXIシャーシに最大17個のSMUチャンネルを収容して、高集積半導体テストシステムを構築したりできます。
NIシステムSMUの広い電力境界と高精度仕様により、計測器一台でDCテスト要件の大部分に対応できます。さらに、高速サンプリングレート、高速アップデートレート、およびSMU応答をカスタマイズするNI独自の技術を組み込むことによって、従来のSMUの機能性が広がります。これにより、これまではオシロスコープ、関数発生器、高度に特殊化された電源などの外部計測器を必要としていたSMUの様々な用途が開かれます。
これらのSMUは、最大500 Wのパルスを生成することができるため、複数のSMUをカスケード接続することなく、高電力デバイスのIV特性をすばやくテストすることができます。広いパルス境界でテストすれば、標準のIV境界外でSMUを動作させるだけでなく、テスト対象デバイス (DUT) を流れる放熱量が最小限に抑えられ、テストシステムの熱対策を緩和することも可能です。
NI SMUは、SourceAdaptと呼ばれるデジタル制御ループテクノロジを搭載しているので、SMUの制御ループをカスタマイズでき、いかなる負荷、それが高容量性負荷や誘導性負荷であっても、最適化されたステップ応答を得ることができます。オーバーシュートを無くすと、DUTを保護しつつ、システムの安定性にとって致命的な発振を取り除くのに役立ちます。さらに、立ち上がり/立ち下がり時間を最短にすると、テスト時間を可能な限り短縮する一助となります。
この機能は、DUTや計測器を損傷させずに、高容量性負荷に給電するのに重要です。固定されたアナログ制御ループを使用する従来のSMUでは、「標準」から「高キャパシタンス」モードへ切り替えて、SMUが不安定にならないようにします。しかし、高キャパシタンスモードで動作すると、SMUの立ち上がり時間は大幅に抑えられて、負荷キャパシタンスは大抵の場合50 uFに制限されます。SourceAdaptによって、SMUのデジタル制御ループに直接アクセスできるようになるため、下図のとおり、いかなる負荷、これが2,500 uFコンデンサであっても、SMU応答を最適化できます。
上図のSMUは、2,500 uFコンデンサを2 Ω抵抗と並列で使用して、DUTに電圧を供給しています。電圧は、10 Aの電流制限で、3.3 Vまで上昇し、1ミリ秒あたりで整定します。SourceAdaptテクノロジがなければ、標準的なSMUは、このような無効負荷があると不安定になり、DUTまたは計測器を損傷させる恐れが出ます。
以下のTexas Instruments社製降圧コンバータなどのテストPMICには、次のようなセットアップで2台のSMUを必要とします。1つ目のSMUは、ある特定の電圧でDUTに入力電力を供給し、2つ目のSMUは、段階的に電流をスイープしていくことで、負荷としての機能を果たします。
DUTの入出力で電圧および電流を計測することで、次のグラフに示すとおり、DC/DCコンバータの電力効率を算出することができます。NI PXIe-4139の広いIV境界とハードウェアタイミングシーケンスエンジンは、低電力から高電力へのすばやいスイープに最適です。
さらに、NI PXIe-4139の高速サンプリングレートによって、通常であれば外部のオシロスコープが必要となる電力線および負荷の過渡応答の取り込みが可能になります。この過渡的動作は、DCコンポーネントの特性評価に重要ですが、従来のSMUではテストできません。
上記のCREE社製LEDの標準順方向電圧は37 Vで、最大2.5 Aまで処理します。これらの制限はNI PXIe-4139の20 W DC境界を超えていますが、パルス範囲を広げれば、デバイスの特性を評価できます。パルスによって、SMU 1つで特性評価できるようになるだけでなく、DUTを通る放熱量を最小限に抑え、カスタムヒートシンクを作る必要が無くなります。
上記のグラフは、50マイクロ秒のパルス列を使用し、電流を徐々に最大定格へと増加させることによって、高電力LEDのIV特性評価を示しています。50マイクロ秒という狭いパルス幅を使用すると、LEDの自己発熱現象を最小限に抑えるだけでなく、テスト全体の時間を短縮します。正確な狭パルスは、NI SourceAdaptテクノロジなしには作れません。NI SourceAdaptは、SMU応答をこの特定のDUTに最適化し、オーバーシュートや変動なく、立ち上がり時間を可能な限り短縮させています。
NIシステムSMUは、コンパクトなPXIフォームファクタで最大500 Wのパルス電力を供給しながらも、100 fAの電流の感度を実現できます。これらの計測器は優れたDC性能を実現するだけでなく、内蔵デジタイザ機能とカスタマイズ可能なSMU応答を加えることで、従来のSMUの限界を打破します。さらに、4U 19インチラックスペースに最大17個のシステムSMUチャンネルを収容できる、これまでになかったチャンネル密度も実現できます。高電力、高精度、高速、および高集積度が揃ったNIシステムSMUは、今後のテストシステムを構築する際のマストアイテムだと言えます。