​NI SDRハードウェアを使用した次世代O-RAN研究用テストベッド​

​オープン無線アクセスネットワーク (O-RAN) は、5Gおよび将来の6Gネットワ​​ークに向けた新しいセルラーRANアーキテクチャです。オープン性、仮想化、標準化インタフェースの採用で実現しました。人工知能 (AI) は、ネットワークをインテリジェントにデプロイ、運用、管理するためのツールとして期待されています。AIの将来性に疑念の余地はないものの、そのパフォーマンスを総合的にテストするのは面倒というか、多くの場合、テストの方法さえ存在しません。

​私たちは、オープンソースの5Gセルラーシステムを備えたNIソフトウェア無線 (SDR) テストベッドを構築しました。このテストベッドは、Open AI Cellular (OAIC) プラットフォームと呼ばれる標準インタフェースを介して、O-RANアーキテクチャのニアリアルタイムRANインテリジェントコントローラ (near-RT RIC) とやり取りします。OAICは、6Gセルラーネットワークの実現に向けた、AIベースのRANコントローラの​プロトタイプ​作成とテストの基盤となるプラットフォームとして機能します。 

^{図1:  ジョージ・メーソン大学のOAICテストベッドプラットフォームこれは、1つのBSと5つのUE (1つのSDRベースのUEと4つのCOTS UE) で5G O-RANシステムを提供します。}

​使用例として、NIではnear-RT RICのxAppsと呼ばれる2つの公共RANコントローラ、すなわちKPIMON xAppとRAN Slicing xAppをOAICプラットフォームに統合しました。OAICのコードベース、ライブラリ、ドキュメント、ツールセットは、大規模なワイヤレスコミュニティから研究、開発、実験目的で公共利用が可能です。OAICの詳細については、www.openaicellular.orgをご覧ください。

^{図2:  RAN Slicing xApp:異なるスライスに関連付けられた場合のUEの帯域幅変動(RAN Slicing xAppのコードベースはPOWDER社が開発したものです。)}

​今後は、OAICプラットフォーム上でPHY層とMAC層でAI駆動型RANコントローラ (near-RT RICではxAppとして) を構築することに重点を置いています。さらに、RT以外のRIC機能と新たに開発されたRT RIC機能の追加により、OAICプラットフォームを強化します。最後に、AIテストフレームワークを統合して、さまざまなAI駆動RANコントローラ (および5G O-RANシステム) の動作を評価します。