ワイヤレスセンネットワークよくある質問 (FAQ)

概要

メモ: NI WSN製品は、LabVIEW 2015よりも後のバージョンではサポートされていません。製品の移行についてご質問がございましたら、ni.com/supportの技術サポートまでお問い合わせください。

内容

一般

ワイヤレスセンネットワークですか?

ワイヤレスセンサネットワークは、ゲートウェイ、ノード、ソフトウェアという3つの主要コンポーネントから構成されます。NI WSNプラットフォームでは、これらの各カテゴリで複数のオプションが用意されているため、アプリケーション固有のニーズに合わせてWSNをカスタマイズすることが可能です。

無線計測システムを使用すると、電源やネットワークインフラストラクチャにおける制約を克服し、これまでは困難だった新しいアプリケーションの課題にも対応することができます。無線計測システムは従来型の有線計測システムに比べ低コストで柔軟性が高く、信頼性の高いバッテリ電源型デバイスを使用することで、長期のデプロイメントが可能になります。

NIワイヤレスCompactDAQデバイスNI WSNデバイス違いですか?

NIワイヤレスCompactDAQデバイスは、IEEE 802.11b/gワイヤレスまたはイーサネット通信、センサの直接接続機能、および柔軟性に富んだNI-DAQmxソフトウェアを組み合わせることで、広範なリモート計測/制御オプションに対応するものです。外部電源型のNI Wi-Fi DAQデバイスは、各チャンネルで50 kS/sを超える速度で連続波形データをストリーミングでき、商用技術としては最高クラスのネットワークセキュリティ (WPA2エンタープライズ) を備えています。これらのデバイスは、使用時間の短い、高スループット/高速ストリーミングのアプリケーションを意図して設計されています。こうしたアプリケーションでは、単一のホストが複数のワイヤレスクライアントデバイスに接続されます。

NI WSNでは、4個の単3電池で最長3年稼動する低電力計測ノードが利用可能で、長期的なリモート操作用にデプロイできます。ワイヤレス計測ノードでは、IEEE 802.15.4ベースのプロトコルを使って中央のゲートウェイと通信し、ネットワークの距離延長と信頼性向上を実現するメッシュルーティング機能を利用できます。NI WSNシステムは、低データレートにより電力消費を抑え、I/O変数を使用することで簡単にプログラミングできます。これらのデバイスは、使用時間の長い、低速度のアプリケーションを意図して設計されています。たとえば、資産や環境を毎分、毎時、毎日1回監視するアプリケーションなどです。NI WSNでは、クライアントごとに複数のデータ消費者をサポートしています。つまり、複数のユーザがいつでもどこでもWSN監視システムのデータにアクセスできます。

NI WSN製品どのよう機能ありますか?

各計測ノードは、4つのアナログ入力チャンネル、および2~4つのデジタルチャンネルを搭載しており、各チャンネルを入力、シンク出力、ソース出力用に構成できます。ノードは、4個の単3アルカリ電池またはリチウム電池で最長3年間使用することができます。計測ノードは、-40~70℃の温度範囲に対応し、工業レベルの耐衝撃/振動性を備え、屋外で最大300 mの見通し線を実現する2.4 GHz IEEE 802.15.4無線経由で通信を行います。9~30 Vの外部電源型ゲートウェイにより、WindowsやリアルタイムOS搭載のコントローラに簡単に接続できます。

NI WSNデバイスではどのネットワークプロトコル使用ますか?

独自のNI WSNプロトコルは、IEEE 802.15.4およびZigBeeテクノロジに基づいています。IEEE 802.15.4通信規格はネットワークモデルの物理層と媒体アクセス制御層を定義するもので、2.4 GHz ISM帯域を含む3つの周波数帯域での通信を可能にします。ZigBeeは、802.15.4規格に基づき、ネットワーク層とアプリケーション層を加えて構築されています。これにより、デバイスの連携などの機能、メッシュネットワークトポロジによる信頼性、およびプロトコル内でのカスタマイズと柔軟性を可能にするユーザ定義プロファイルの作成機能が実現されます。NI-WSNはZigBee層の上位に位置し、他社製デバイスに対してプロトコルを閉じることで、ネットワークとデータの信頼性を確保します。

ネットワークどのよう構成ますか?

NI WSNゲートウェイに付属の (またはこちらでダウンロードできる) NI-WSNソフトウェアを使用すると、Measurement & Automation Explorer (MAX) ユーティリティでネットワークを簡単に構成できます。MAXでは、直観的なユーザインタフェースで計測ノードの追加と削除やワイヤレス設定の構成を行うことができます。NI WSNをセットアップするには、MAXの「リモートシステム」でゲートウェイを追加し、計測ノードのシリアル番号を入力してそのノードをゲートウェイに割り当てます。ノードは、電源投入時またはリセット時、割り当てられたゲートウェイに自動的に再接続します。

MAXでは、WSN内にあるすべてのノードと、その最後の通信時刻、バッテリ状況、リンク品質を表示することもできます。さらに、MAXのインタフェースを使用して、ZigBee通信チャンネルの設定やゲートウェイのIPアドレスの構成を行ったり、計測ノード上のファームウェアをワイヤレスで更新したりすることができます。また、ノードをエンドデバイスまたはメッシュルータとして動作するように構成することも可能です。

プログラム設定が可能なNI 9792 WSNゲートウェイを使用している場合、これらの操作はWebブラウザから実行することもできます。

WSNから計測データ抽出するどうしたらよいですか?

NI-WSNソフトウェアはLabVIEWとシームレスに統合できますので、WSNから計測データをすばやく簡単に抽出することができます。NI WSNゲートウェイをLabVIEWプロジェクトに追加すると、MAXでそのゲートウェイにより構成されたノードは自動でLabVIEWプロジェクトに含められますので、I/Oやプロパティに簡単にアクセスすることが可能になります。I/O変数をLabVIEWプロジェクトからLabVIEWブロックダイアグラムにドラッグアンドドロップするだけで、データの抽出や解析、表示ができます。

NI WSNデバイス電力要件教えください。

計測ノードは、4個の1.5 V単3アルカリ電池またはリチウム電池、あるいは外部電源により駆動します。一部のNI WSNノードはバッテリバックアップをサポートしています。これにより、外部電源が失われた場合、自動的にバッテリ電源に切り替わります。

ノードがルータとして構成されている場合、ネットワーク経由でデータを送受信できるように常時電源がオンになっている必要があります。そのためには、外部電源から電力を供給します。

外部電源を供給する際には、壁面のコンセント以外の電源 (太陽光や振動によるエネルギーハーベストなど) を使用できます。

WSN-9791およびNI 9792ゲートウェイには、9~30 Vの外部電源が必要です。

性能

ノードバッテリどれくらい期間稼動ますか?

計測ノードの電力消費は、サンプリング間隔、温度、ネットワークトポロジ、RF環境といったさまざまな要因や、NI LabVIEW WSN Moduleでノードの動作をカスタマイズしたかどうかによっても変わります。 NIでは、25℃の環境で1分間隔のサンプリングを行った場合、バッテリは通常2年以上持つことを確認しています。 

LabVIEW WSN Moduleを使用して電力効率を最大化する方法の詳細については、以下を参照してください。

1ゲートウェイいくつノード接続できますか?

WSNシステムの構築において、信頼性の高いネットワークトポロジを作成することは極めて重要です。 WSNシステムのセットアップ時には、ネットワークトポロジとデータ通信パスを慎重に検討する必要があります。 

ネットワークの信頼性を最大限に高めるために、NIでは以下の条件に従うことを推奨します。

  • ルータノードを使用しない場合、1つのゲートウェイに8個以上のエンドノードを直接接続することはできません。
  • ルータノードを使用すると、各ゲートウェイに合計で最大36個 (ルータとエンドノードを合わせて) のノードを接続できます。
  • 1つのルータノードに8個以上のノードを接続することはできません。
  • 各エンドノードはゲートウェイから3ホップ以上離れることはできません。

接続できるエンドノードの数を最大にするには、1つのゲートウェイ、4個のルータノード、32個のエンドノード (各ルータに8個) から構成されるトポロジを推奨します。  対応距離を最大にするには、1つのゲートウェイ、8個のルータノード、28個のエンドノード (各二次ルータに7個) から構成されるトポロジを推奨します。 

NI WSNプロトコルは、自己回復型ネットワークが基になっているため、ネットワークは必要に応じて自動的に再構成されます。 そのため、WSNトポロジを設計する際は、接続可能なあらゆるネットワーク構成を考慮し、それらすべての接続において子と親の比率を8:1に維持することが重要となります。  

ワイヤレス通信範囲どれくらいですか?

NI WSNゲートウェイと計測ノードでは、2.4 GHzのIEEE 802.15.4無線を使用しています。 これらのデバイスの南北アメリカバージョンは、屋外で300 mの見通し線範囲において信頼性の高いネットワーク通信を維持できます。 デバイス間の正確な距離は、地理的モデル、ネットワークトラフィック、ネットワークトポロジ、RF環境によって異なります。 

NI WSNデバイスではどの程度データ収集できますか?

デフォルトのファームウェア/デバイスパーソナリティを使用すると、入力はサンプリング後すぐにゲートウェイに送信されるため、計測ノードでは1分あたり30~60サンプルのオーダーでサンプリングできます。 このレートはユーザ定義のレートで、NI LabVIEWでプログラムによって割り当てることがきます。

プログラム可能なノードとLabVIEW WSN Moduleを使用すると、ローカルで高速にサンプリングし、後で送信するためにデータを保存または処理することができます。 これにより、デフォルトのレートよりも高速なサンプリングが可能になります。 

応用例

計測ノード屋外使用できますか?

はい、できます。NIでは、WSN計測ノード向けのIP65屋外用ケースをご用意しています。NI WSN-3291屋外用ケースには電源ケーブルとセンサケーブルをルーティングするための2個のI/Oグランドがあり、アプリケーションに合わせてグランドをカスタマイズできるように、4個のI/Oグランドインサートが付属しています。このケースには、内蔵のSMBコネクタ経由でノードへ接続する外部アンテナと、ケース内のノードを固定するためのロックメカニズムを備えた内部取り付けプレートも付属しています。

NIでは、NI WSN-9791イーサネットゲートウェイ向けのIP65屋外用ケースもご用意しています。 プログラム設定が可能なNI 9792 WSNゲートウェイ向けの屋外用ケースは、間もなく提供されます。

ホストコントローラ使用できますか?

各WSNゲートウェイには、接続やホストコントローラに関するさまざまなオプションが用意されています。 プログラム設定が可能なNI 9792 WSNゲートウェイでは、追加のホストコントローラは必要ありません。これは、デバイスがLabVIEW Real-Timeターゲットであり、ホストから独立して動作できるためです。 LabVIEW Real-TimeアプリケーションをNI 9792にデプロイすると、計測ノードからデータを集約し、処理や解析を実行することができます。 ホストコントローラは必要ありませんが、NI 9792を他のデバイス (Windows PC、データベース、他社製のWSNゲートウェイなど) に接続することは可能です。 NI 9792には、これらのタイプのデバイスに接続するためのデュアルイーサネットポートとRS-232シリアルポートが搭載されています。 さらに、NI 9792はWebサーバを内蔵しているので、Webブラウザを使ってWSN計測データをリモートで表示することができます。

ただし、NI WSN-9791イーサネットゲートウェイでは、ホストコントローラを使用する必要があります。 イーサネットが持つ柔軟性により、Windowsまたはリアルタイムホストコントローラを選択できます。Windowsコントローラには、XP Embeddedなどの組込OSを含むWindows OSとWindows用LabVIEWを搭載したデスクトップPC、産業用コントローラ、ノートブック型PC、または組込デバイスが使用できます。リアルタイムコントローラとしては、NI CompactRIOコントローラ、またはリアルタイムOSとLabVIEW Real-Timeを搭載したプログラマブルオートメーションコントローラ (PAC) を使用できます。 

他のWSN通信できますか?

NIでは、Crossbow、Accsense、Microstrainなど他社製WSNノード用のLabVIEWドライバを提供していますので、NI WSNノードで行った計測と他社製WSNノードで行った計測をLabVIEWコードで統合することができます。これら各社のデバイスと通信するには、それぞれのデバイスに対応するゲートウェイを使用する必要があります。 他社製WSN (または他のZigBee) デバイスを使用してNI WSNゲートウェイと直接通信することはできません。これは、独自のNI WSN通信プロトコルが使用されているためです。

ノード互換性あるセンサどのようものありますか?

ノードは他社製のさまざまなセンサでテストされています。

ソフトウェア

ノード自体プログラミングすることできますか?

LabVIEW Wireless Sensor Network Moduleでは、グラフィカルプログラミングを使用し、バッテリ寿命の延長、アナログ/デジタル入力の性能向上、カスタムセンサとの通信などの機能を追加して、ノードの動作をカスタマイズできます。また、ローカルインテリジェンスを組み込んだり、デジタル値変更イベントに応答したり、計測入力に基づいて動作を変更したりすることもできます。

NI計測ノードは、デフォルトでは収集したすべてのサンプルをゲートウェイに送信します。ただし、多くのアプリケーションではその必要はなく、LabVIEW WSN Moduleを使用すると、一定の時間におけるサンプルを平均化してしきい値や上下限のロジックを加え、必要なデータのみを送信することでバッテリを長持ちさせることができます。さらに、収集した各サンプルを送信することによるオーバーヘッドの発生を防ぐことで、ノードの収集レートを高めることができます。LabVIEW WSN Moduleを使用すると、処理やデータの整理をノード上で実行できます。LabVIEW WSNアプリケーションはワイヤレスでNI WSN計測ノードにダウンロードされるため、デプロイしたノードをシームレスにアップデートすることができます。

LabVIEW WSN Module Pioneerのターゲットとなるのは、プログラム可能バージョンの計測ノードのみです。 

WSNどのアプリケーション開発環境 (ADE) を使用できますか?

現時点では、NIワイヤレスセンサネットワークにはNI LabVIEWバージョン8.6.1以降のみを使用できます。

サポート

NI WSNデバイス技術サポート受けるどうしたらよいですか?

NI WSN製品は、LabVIEW 2015よりも後のバージョンではサポートされていません。

NI WSNデバイスは、どのよう保証ていますか?

すべてのNI WSNデバイスは、製品の納品日から1年間、素材および製造技術上の欠陥について保証されます。 

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