SystemLink TDM Analysis Add-on計測データ解析レポート生成自動化する

概要

SystemLink TDM Analysis Add-onでは、サーバにおけるデータ解析およびレポート生成の自動化を簡単に行えます。SystemLinkでは、チーム内のドメインエキスパートが作成したDIAdemおよびPythonスクリプトの再利用、解析スクリプト実行のタイミングを決めるロジックおよびトリガオプションの対話的な設定、サーバ構成の複数のオプションの使用などにより、チームがデータに基づいた意思決定を確信を持って行うことが容易になります。

内容

DIAdemおよびPythonスクリプトSystemLink Serverアップロードする

データ後処理タスクを自動化するには、DIAdemまたはPythonで計測データ解析やレポート生成スクリプトを作成します。これらのスクリプトを作成したら、集中型Webアプリケーション内のAnalysis Automationアプリケーションを使用して、SystemLink Serverにアップロードします。

図1: Analysis Automationアプリケーションを使用してDIAdemまたはPythonスクリプトをSystemLink Serverにアップロード

 

データファイル選択解析タスクトリガれるタイミング選択

SystemLink ServerでAnalysis Scriptがトリガされるタイミングを選択するとき、複数のオプションがあります。

インテリジェント解析ロジック構成

最初のステップでは、SystemLink Serverが使用するロジックを構成します。このロジックによって、実行するスクリプトが決まり、SystemLink Serverが検出してスクリプト実行の対象となるファイルが決まります。このロジックはSystemLink TDM DataFinder Moduleに含まれる検索機能を使用して、新しいファイルが到着したとき、またはファイルが編集されたタイミングを検知し、ファイル、グループ、またはチャンネルレベルに配置されたメタデータに基づいてファイルを検索することができます。SystemLink TDM Analysis Add-onが有効化されたSystemLink Serverは、データファイルが検索基準を満たしたときにのみ、選択したスクリプトを実行します。各Analysis Scriptは、実行するクエリを定義して、たとえば、Tester Aから検出されたファイルのみにScript Aが実行され、Tester Bから検出されたファイルのみにScript Bが実行されるようにします。

図2: 解析スクリプトのクエリの構成。

手動タスク、トリガタスク、およびスケジュールタスク

SystemLink Serverではスクリプトの実行方法が3種類あります。新しいファイルの検出がトリガとなってスクリプトが実行される方法は、解析とレポート生成を即座に行いたい場合に使用できます。スケジュールされた時刻にスクリプトが実行される方法は、サーバの負荷がピークの時間帯を回避する場合に使用できます。また、ボタンをクリックする手動での実行方法があります。

図3: 解析スクリプトのトリガを構成する方法は3種類あります。

 

解析レポート生成自動化

SystemLink TDM Analysis Add-onが有効化されたSystemLink Serverを構成したら、DataFinder Index Instanceを選択します。DataFinder Index Instanceは新しいファイルと、結果が保存されるファイルの場所を検出および検索します。Analysis Scriptを構成して開始したら、入ってきたファイルのうち、検索クエリの設定に一致するファイルが解析されて、レポートが生成され、指定フォルダに保存されます。結果として、自動化された計測データの解析およびレポート生成がバックグラウンドで実行され、チームにインサイトがもたらされることになります。

図4: 計測データの自動解析および自動レポート作成。

複数構成方法

SystemLink TDM Analysis Add-onを含むSystemLink Serverを構成・管理する方法は2種類あります。1つ目の方法は、サーバマシンまたはネットワーク上の他の場所からアクセス可能なWebベースのAnalysis Automationアプリケーションを使用する方法です。2つ目の方法は、Web APIを使用する方法で、RESTfulインタフェースを利用します。この方法は、SystemLink Serverを既存またはカスタムアプリケーションに統合する際に使用できます。また、これには業界標準のSwaggerドキュメントが含まれます。

図5: Swaggerを使用してドキュメント化されたAnalysis Server Web API。

 

SystemLink TDM DataFinderモジュールおよびアドオン: 完全自動化データ管理ワークフロー

SystemLink Analysisアドオンは、優れたサーバ技術を活用して、大量のデータを解析し、レポートを生成することで、最小時間で大量データから最大の価値を引き出すことを可能にします。SystemLink Data Preparation Add-onをともに使用すると、データが解析される前にData Preprocessorによってデータの標準化と検証が行われます。SystemLink計測データ管理ソリューションの中核をなすSystemLink TDM DataFinder Moduleは、SystemLink Analysis Add-onが組織全体に分散されたデータに対して、自動トリガ分析ルーチン向けに複雑な検索クエリを実行できるようにするデータの自動インデックスを構築して維持します。

図6: SystemLink TDM DataFinder Moduleとアドオンを一緒に使用して、完全に自動化されたデータ管理ワークフローを作成できます。

SystemLink

SystemLinkは、接続デバイス、ソフトウェア、およびデータをWebベースで一元管理するインタフェースを提供することで、操作の効率と生産性を確実に向上させる製品です。LabVIEW、TestStand、ハードウェアシステムなどのNI製品だけでなく、様々な他社製ソフトウェアおよびハードウェアの統合にも対応するオープンアーキテクチャを備えています。SystemLink TDM DataFinder Moduleおよびアドオンは、SystemLink製品ファミリのコンポーネントです

 

関連情報